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生活習慣を変えることで2型糖尿病リスク軽減(米国糖尿病学会より)

米国糖尿病学会(ADA2012)が米国フィラデルフィアで6月12日まで開催されていました。 米国内外の研究者が、糖尿病に関する様々な研究・調査結果を発表しておりますが、この中で特定の生活習慣が2型糖尿病のリスクに影響を与える可能性があるとの発表がなされていますので、ご紹介いたします。
 

  •  毎日朝食を摂る人は2型糖尿病リスクが低い
    ミネソタ大学のAndrew O. Odegaard氏による調査によれば、約18年の追跡調査の結果、朝食を週7日(毎日)食べる人は、週3回以下の人と比べ、2型糖尿病発症リスクが34%減少するそうです。 (黒人女性は朝食の摂取頻度にかかわらず2型糖尿病発症率が高いので、本結果の対象外)
     
  • 食事の最初に野菜を食べることで食後血糖の変動が減少
    大阪府立大学の今井佐恵子氏の解析によれば、炭水化物の前に野菜を食べることで、2型糖尿病患者、耐糖能が正常な被験者(NGT)のいずれにおいても、食後の血糖変動幅を減らせることが示されたそうです。(注1)  
     
  • 非喫煙者も受動喫煙で糖尿病リスクが上昇する可能性
    West Virginia University School of MedicineのOmayma Alshaarawy氏は、受動喫煙と糖尿病罹患の関係を検討。過去に喫煙歴がなくても血清コチニン(ニコチンの分解産物)濃度が高値の場合、糖尿病罹患率が高いことが分かった。これはあくまでも横断データに基づく結果であるため、受動喫煙が糖尿病発症の要因であるかは確定できませんが、今後、受動喫煙による健康への影響の一つとして糖尿病のリスクが注目されることが予想されます。
     

朝食を毎日摂る規則正しい生活を送り、食事の際には野菜から食べ、タバコの受動喫煙を避けることで、2型糖尿病のリスク軽減が期待できるということです。  

 (脚注)

  1. 野菜を先に食べることで血糖値が減少するという理論は、糖尿病対策だけではなく低インシュリンダイエットの基本でもあります。
    本サイトで以前取り上げた関連記事はこちら。  
     

 

参考サイト

日経メディカル オンライン
http://medical.nikkeibp.co.jp/TOPF0000.action

 

(F.M.) 

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