大家重夫の世情考察

DHC名誉毀損事件

インターネットの電子掲示板に書き込まれた発言によって、名誉を毀損されたという化粧品会社とその代表取締役が掲示板の管理運営者に対して求めた当該発言を削除しなかったことを理由とする不法行為に基づく損害賠償請求が一部認容された事例である。

東京地裁平成15年7月17日判決(平成14年(ワ)第8603号、判時1869号46頁)

原告X1は、化粧品の輸出及び製造販売等を目的とする会社デイーエイチシーである。
原告X2は、X1の代表者代表取締役である。
被告Yは、インターネット上で、閲覧及び書き込みが可能な電子掲示板である本件ホームページを開設し、これを管理運営する者である。

平成13年3月12日から同年7月7日までの間、本件ホームページに、「私がDHCを辞めた訳」「DHCの苦情!」「DHCの秘密」(以下、本件発言)などが掲載された。
Xらは、本件発言は、X2の人格等を誹謗中傷し、その名誉を毀損する違法な発言で、また、化粧品会社X1の品位を貶め、取り扱い商品を誹謗中傷し、その名誉及び信用を毀損する違法な発言であるとして、Yは、

  1. X1に対し5億円、
  2. X2に対し、1億円、
  3. 被告Yは、X1に対し、2ちゃんねるにおける別紙4発言目録4記載と同一の発言の削除をせよ、
  4. 被告Yは、X2に対し、2ちゃんねるにおける別紙3発言目録記載の発言と同一の発言を削除せよ、

と請求し、提訴した。

[東京地裁]
民事49部の齋藤隆裁判長は、次のように判決した。

  1. 被告は、原告X1に対し、金300万円及びこれに対する平成14年5月12日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。
  2. 被告は、原告X2に対し、金100万円及びこれに対する平成14年5月12日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。
  3. 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。(4,以下省略)
DHCという最近有名になった化粧品会社が、誹謗中傷された事件である。

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中国政官データ[2016年5月版]

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2013年 フランス ランスにて

プロフィール

1934(昭和9)年生まれ
久留米大学名誉教授・国際日本語普及
協会理事
LAIT(IT知財法務研究所)
客員研究員

京都大学法学部卒
1960年文部省(現・文部科学省)
1970年文化庁著作権課長補佐
1988年私立久留米大学法学部教授。
1995年久留米大学法学部長
2005年久留米大学特任教授・名誉教授
2011年日本ユニ著作権センターより
「著作権貢献賞」を受賞

主な著書に

  • 肖像権(1979年・新日本法規)
  • 改訂版ニッポン著作権物語(1999年・青山社)
  • タイプフェイスの法的保護と著作権(2000年・成文堂)
  • 唱歌『コヒノボリ』『チューリップ』と著作権(2004年・全音楽譜出版社)
  • 肖像権 改訂新版(2011年・太田出版)
  • 美術作家の著作権 その現状と展望
    (福王子一彦と共著・2014年・里文出版)
  • ウルトラマンと著作権
    (上松盛明氏と共編・2014年・青山社)
  • インターネット判例要約集(2015年・青山社)

などがある。

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