大家重夫の世情考察

天気予報画像消去事件(刑事)

朝日放送がインターネット利用者に提供するため開設したホームページ内の天気予報画像を消去してわいせつ画像等に置き換え、不特定多数の者に閲覧させた者が、電子計算機損壊等業務妨害罪及びわいせつ図画公然陳列罪に問われた事例。

大阪地裁平成9年10月3日判決(平成9年(わ)第2305号、判タ980号286頁)
 被告人は、朝日放送が開設した天気情報提供ホームページのサーバーコンピュータ内に記憶、蔵置されていた画像データファイルを消去し、代わりに、わいせつな画像のデータファイルを送信するなどし、ハードディスク内に記憶、蔵置させ、利用者がわいせつ画像を受信し、再生閲覧することができる状況を設定し、不特定多数の者に再生閲覧させた。
被告人は、刑法234条の2の電子計算機損壊等業務妨害罪及び同法175条1項前段のわいせつ図画公然陳列罪に当たるとし、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けた。

こういう事件のように画像を置き換えることは、インターネットを勉強すれば、誰でも可能であろうか。

[参考文献]
渡辺卓也「別冊ジュリスト メデイア判例百選」(堀部政男・長谷部恭男編・2005年)244頁。岡村久道・南石知哉「サイバー法判例解説」(岡村久道編・商事法務・2003年)64頁。


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中国政官データ[2016年5月版]

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2013年 フランス ランスにて

プロフィール

1934(昭和9)年生まれ
久留米大学名誉教授・国際日本語普及
協会理事
LAIT(IT知財法務研究所)
客員研究員

京都大学法学部卒
1960年文部省(現・文部科学省)
1970年文化庁著作権課長補佐
1988年私立久留米大学法学部教授。
1995年久留米大学法学部長
2005年久留米大学特任教授・名誉教授
2011年日本ユニ著作権センターより
「著作権貢献賞」を受賞

主な著書に

  • 肖像権(1979年・新日本法規)
  • 改訂版ニッポン著作権物語(1999年・青山社)
  • タイプフェイスの法的保護と著作権(2000年・成文堂)
  • 唱歌『コヒノボリ』『チューリップ』と著作権(2004年・全音楽譜出版社)
  • 肖像権 改訂新版(2011年・太田出版)
  • 美術作家の著作権 その現状と展望
    (福王子一彦と共著・2014年・里文出版)
  • ウルトラマンと著作権
    (上松盛明氏と共編・2014年・青山社)
  • インターネット判例要約集(2015年・青山社)

などがある。

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