大家重夫の世情考察

シテイバンク事件

ドメイン名を日本レジストリーサービス(JPRS)に登録している原告が、そのドメイン名を被告(シテイバンク銀行株式会社)へ移転せよ、との裁定がでたたため、被告に対し、本件各商標に基づく本件ドメイン名の使用差止請求権の不存在確認を求め、訴えが却下された事件である。

東京地裁平成25年2月13日判決(平成24年(ワ)第2303号)

原告は、日本ユナイテッド・システムズ株式会社である。
被告は、シテイバンク銀行株式会社で、米国法人Citibank,N.A.のグループ会社で、米国シテイバンクの外国銀行のとしての日本における業務を代理している。

原告は、ドメイン名「CITIBANK,JP」(以下、本件ドメイン名)を株式会社日本レジストリーサービス(JRPS)へ登録している。(平成14年4月までは(社)日本ネットワークインフォメーションサービスセンターJPNICが登録事務を行っていた。)
JPNICは、平成12年7月、「JPドメイン名紛争処理方針」を定め、これにより、被告は、平成23年10月28日、日本知的財産仲裁センターに対し、原告を相手方として、本件ドメイン名の登録を被告に移転せよとの裁定を求めて、本件紛争処理方針に基づく申立を行った。日本知的財産仲裁センター紛争処理パネルは、「本件ドメイン名の登録を被告に移転せよ」とする裁定をした。

ところで、米国法人Citibank N,A.は、は、商標登録第1447343号など5件の商標権を有している。
原告は、被告に対し、本件各商標に基づく本件ドメイン名の使用差止請求権の不存在確認を求めて訴えた。
東京地裁民事29部は、仮にこの訴訟で、被告に本件各商標の商標法上の使用差止請求権が存在しないことを確認しても、被告が本件各商標について米国シテイバンクから許諾を得ているという事実関係が、本件ドメイン名の登録の移転を基礎づけ得るものである以上、原告の本件ドメイン名の登録に関するJPRSとの間の契約関係に基づく地位についての不安、危険は除去されない、商標権に基づくドメイン名の使用差止という紛争は存在しない。確認の利益は認められない。本件訴えは、確認の利益なく不適法で、却下する、とした。

原告は、「日本ユナイテッド・システムズ株式会社」で、弁護人なしで、訴訟を提起している。どういう実体があるのだろうか。

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中国政官データ[2016年5月版]

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2013年 フランス ランスにて

プロフィール

1934(昭和9)年生まれ
久留米大学名誉教授・国際日本語普及
協会理事
LAIT(IT知財法務研究所)
客員研究員

京都大学法学部卒
1960年文部省(現・文部科学省)
1970年文化庁著作権課長補佐
1988年私立久留米大学法学部教授。
1995年久留米大学法学部長
2005年久留米大学特任教授・名誉教授
2011年日本ユニ著作権センターより
「著作権貢献賞」を受賞

主な著書に

  • 肖像権(1979年・新日本法規)
  • 改訂版ニッポン著作権物語(1999年・青山社)
  • タイプフェイスの法的保護と著作権(2000年・成文堂)
  • 唱歌『コヒノボリ』『チューリップ』と著作権(2004年・全音楽譜出版社)
  • 肖像権 改訂新版(2011年・太田出版)
  • 美術作家の著作権 その現状と展望
    (福王子一彦と共著・2014年・里文出版)
  • ウルトラマンと著作権
    (上松盛明氏と共編・2014年・青山社)
  • インターネット判例要約集(2015年・青山社)

などがある。

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