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医療

海藻を食べ過ぎると甲状腺がんのリスクが増大

閉経後に、ほぼ毎日海藻を食べる女性は、週2日以下しか食べない女性と比べ、甲状腺がんの一種の乳頭がんになるリスクが3.8倍になるとの研究成果を国立がん研究センターなどが11日、発表し欧米のがん専門誌に掲載されました。

海藻に多く含まれるヨード(ヨウ素)は甲状腺の働きに大きな影響を及ぼします。

昨年の福島第一原子力発電所から放射能が漏れた際、甲状腺を被爆から守るためとしてヨード剤の必要性について論じられたことも記憶に新しいと思います。また、一部の甲状腺の病気では、ヨードを服用することもあります。

陸上で採れる食品にはヨードは少なく、海から得られる食品にヨードが含まれ、特に海藻類には、極端に多くのヨードが含まれています。日本人は、ダシを昆布でとるなど伝統的な食生活には海産物を豊富に摂取する傾向にあります。昔、北海道の一部地域で、昆布を主食にしていた地域があったそうですが、当時は甲状腺の腫れやホルモンが多すぎたり少なすぎたりする異常が発生していたそうです。

また、中国の奥地やヨーロッパの山間地域など海産物を摂取する機会が稀な地域は、甲状腺が腫れてホルモンが欠乏する病気の発生が多いとも言われています。

今回の、甲状腺がんとの関係にも言えることですが、特定の食品を偏って摂取せずに、いろいろな食材を満遍なくいただくことが大切です。

ただ、甲状腺の病気の罹患者の中で一部ヨードや海藻の摂取を制限される場合がありますので、その場合は医師の指示に従ってください。

また、ヨード以外にも、大量に摂取すると甲状腺の機能を乱す物質として、ドイトロゲンというものがあります。これは、アブラナ科やマメ科の植物に含まれますが、これらの食材ばかりを偏食しないかぎりは、問題はないと言われています。

(F.M.)

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